第44章 反撃の狼煙
少し前までは5分もかからず死ぬと思っていた者達の圧倒的な反撃により自身が圧されている状況。
鬼「つまらぬ小細工をするな、蠅共が!!」
苛立ちが抑えられず罵詈雑言を吐く無惨へ再び伊黒の刃が牙を剥く。
ー 蛇の呼吸 参ノ型 塒締め ー
ほんの少しでも自身に向く攻撃が分散されたことにより余裕ができた悲鳴嶼はやりたかったことに手を出す。
悲(伊黒の赫刀に続き、人数が増えたのは有難い!!よく来てくれた。僅かながら余裕が出来た。“アレ”をやれる。)
──ブゥン
おもむろに自身の斧と鉄球を投げる。
そして、その2つの武器を互いにぶつけ合った。
──ガチィィイン
するとその衝撃により火花が散り、刃と鉄球が赫みを帯びていく。
悲(灼けるような匂いと熱!!あの時と同じ色が変わった!!長くは持たないだろうが攻撃力は上がる!!)
一時的ではあるものの、赫く染めることに成功した悲鳴嶼はそのまま攻撃へと転じる。
──ゴッ
伊黒たちへと完全に意識を向けていた無惨は、左肩へ悲鳴嶼の鉄球をもろに受けた。
鬼「…。」
次から次へと迫る攻撃。
目障りな術。
更に、次々と刃を赫くし攻撃力をあげてくる。
苛立ちが積もる無惨。
そんな中、不死川も黙ってはいない。