第4章 続ク悪夢
それは急だった
─────
『ハァハァ……ッ』
駆ける
「………ッ壊牙!!」
『造!?いやッやめて!!!』
何故、どうして……
「美味そうな匂いだなぁ……どっちも上等だなぁッ!!」
『造、もうッ』
「ダメだよ、"解放"したら見つかる……!」
『……でもッ!』
「大丈夫ッ、今まで逃げきれただろう?」
『無理だよ!!今までの比じゃない!!』
「大丈夫、大丈夫だから!!」
「追いかけっこは終わりにしようぜぇ??」
ザシュッ
「ッッ!!!」
『造!!!』
それはあまりにも唐突に
「ぐッ、アガァァァッッ!!!」
『嘘……造が虚…………?』
「間違えたか、そこの少年より少女の方が霊力が大きかったか」