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紅い狼【BLEACH】

第3章 悪夢ノ始マリ


『うらはら、きすけ?』



少女を保護した男、浦原喜助は驚いていた



「(年齢の割に言葉が拙いのは予想してましたケド……)」





身を清めた少女の髪は綺麗な赤味がかった銀髪で伸びきった前髪に隠れていた大きな瞳は硝子玉の様に煌めいていた

子供と思えぬ美貌に浦原は気を取られた





「…ハイ、アタシの名前っス。今日からはアタシらがお嬢サンの面倒を見ます。」



『きすけ、きすけはスてない?』



「ええ、アタシは棄てません。約束っス。」



「儂は夜一じゃ、よろしくのう?」



『よるいち、よるいちはにゃんにゃんなの?かあいぃねぇ』



「あぁ、にゃんにゃんじゃ!おぬし愛いのう!!」



夜一はそう言い少女を抱きしめる



『よるいち、くるしい』



「ところでお嬢サンの名前を聞いても?」



『ワタシの、名前……、わすれた。

けど、笑う声はワタシを壊牙って言う。』



「笑う声?」



『そう。誰かが笑ってるの。ワタシは"ミコ"だって。ワタシはね、紅狼。紅狼壊牙、だって』



「「!!?」」



「壊牙サン、それは本当っスか?」



『うん』



「聞いたことあるのう。……消えた赤子。四大貴族の紅狼家。」



「ナルホド。神のイタズラ…っスか。」



『きすけ、よるいち、ぜったい?ぜったいスてない?』



「……ハイ、絶対に棄てません。指切りしましょうか?」



『ゆびきり?』



「ハイ、指切りっス。」



『うん、する。どーするの?』



「小指出してください」



『赤ちゃんゆび?はい』



小指を絡め浦原が口を開く



「ゆーび切ーりげんまん嘘つーいたーら針千本のーます、指切った」



指を上下に揺らし最後に小指を離す



『ゆびきり、げん…まん……』



「喜助、良いのか?もし本当に紅狼家の者なら……」



「…ええ、まずいでしょうね。デスが、今はこの子の面倒を見るのが先っス。」




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