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僕等の青春【気象系BL】

第4章 おいらの気持ち


《智side》

今日は授業中、居眠りした罰として

居残りでトイレ掃除をさせられた。

今時、そんなことするのか?なんて思いながらも

きちんと掃除をこなして、今から先生に終わった報告しに行く。

あー、やっと終わったー。なんて独り言を言いながら教室の前を通ろうとすると、

誰かの喋り声が聞こえた。

誰だろーって興味本位でのぞいてみたら、

そこには俺でも知ってるような、学年のマドンナ的存在の女子と櫻井がいた。

あっ、櫻井告白されてる。

OKするのかな…そりゃするよね。あんな可愛い子に告白されたら誰も断らないよね…

こりゃ、大物カップルだね。

明日から学校中が大騒ぎだろうな…

あっ、マドンナがキスしようとしてる!

ずっと何も言わない櫻井にしびれを切らしたのか、

細い腕を櫻井の首に回して、背伸びしている。

あっ。見たくない…

それなのに、足から根が生えたようにその場から動けずにいる。

あと少しで、





ガタッ

あと少しでキスってところで、ちりとりを落としてしまった…

やばい!気づかれた!

感じる2つの視線から逃れるように、急いで職員室まで走っていった。



「はぁ、はぁ、終わりました…」

「あーお疲れさん。どしたの?お化けでも見た?そんなに息きらして。」

「あー....いやー。早く帰りたくて…」

適当に誤魔化して職員室から出た。

なんかすげぇー居心地悪いよなー。職員室って。

上靴を履き替えて歩き出そうとしたら、誰かに行く手を阻まれた。

誰だか分かるけどね。

「見てたでしょ?」

「たまたまだよ。悪かったな!邪魔して。」

「いやー。助かったよ!」
「告白されて断ったんだけど、しつこくて。」
「じゃあキスしたら返してあげるって言われて。危うくキスされちゃうところだったよ。」
「高校でのファーストキスは智くんって決めてるからね」  

「はぁ?じゃあ、高校生のうちに1回もキスできないよ?」

「うん。智くん以外とキスできなくていいよ。」
「なんせ、俺の唇は大野智専用だからね?!」

「は、はぁ?」

口では拒絶してるけど、その言葉にホッとしてしまうのは何故だろう…

おいら最近おかしいな…

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