第44章 ホークス オリジン
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凛ちゃんを技術部門に置いてパトロールに出る。
とは言え空を飛んで剛翼を飛ばせばある程度の問題は解決出来た。
「(会って早々にナンパするとか…何考えてんだアイツ…)」
そう思ってふわふわと飛べばスマホが鳴った
『よお…ヒーロー』
「…荼毘か?」
『ちゃんと雄英から連れ出せたか?』
「ちょっとはこっちの質問にも答えろよ…」
『逆探知でもしてんのか?』
「これ、私用のスマホなんだけど」
『…で、連れ出せたのか?』
「焦るなよ…こっちにも都合があるんだよ…明日の約束だ」
『ああ…そうだったな…前は汚ねぇ所で可愛がってやったから…今度はいい所用意してやれよホークス』
「…お前、本気なのか?」
『くくく、声が怖いぜヒーロー…じゃーな…』
荼毘との電話が切れる。
電柱にじゃが見込み膝を抱えて蹲る。
自分が蒔いた種がツタとなり首を絞めてくる
凛ちゃんをまた泣かせてしまう…
彼女は荼毘に合わせたオレをどう思うんだろう
もう、オレの事を好きだなんで言ってくれなくなってしまう…
「すいとーと…凛」
呟いても凛ちゃんには届かない
スマホが震えた。
ツナギを着てポニーテールを結び直す凛ちゃんの写真が技術部門の1人から送られてきて目を丸くした
「ホークスさん、高校生が本命とか驚きました…違ったらすみません!たまたま、改良中のコスチューム内蔵カメラが可愛い写真撮ってたんで送ります。あと、お腹減ったらしくてお腹鳴らして赤面してるから早く来てください。いつも通りの展開で非常食の実験で餌付けされそうになってます」
その文章を見て吹き出して笑ってしまう。
明日の事は、なるようにしかならない…なら、今日はたくさんの幸せを与えてあげようと思った…。