• テキストサイズ

【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第7章 【真紅の暴君】後編


暗く黒い、ドロリとした何かが、リドル寮長を包み込んだ。


飲み込んでしまいそうにも見えたそれらは、すぐにリドル寮長から離れると、その背後に集まり一塊になっていく。


リドル寮長は……


ユウ
「姿が変わった……!?」


肌は蝋のように白く、瞳と唇は黒く変わり、右目には赤い炎が灯っていた。


白い寮服は跡形もなく、代わりに所々が破れた赤と黒のドレスのようなものを身に纏っている。


背後の黒い塊も姿を変え、赤と黒のドレスを見に纏い……頭の位置には、黒い液体で満ちた水晶のようなものが造形された。


まるで、ドワーフ鉱山で戦ったあのバケモノのよう……


リドル
「ククク……ハハハハハ!!」


リドル寮長は、苦しむどころか晴れやかに笑う。


その声は、バケモノの声が重なって聴こえた。


リドル
「ボクに逆らう愚か者ども。そんな奴らは、ボクの世界にいらない。ボクの世界では、ボクこそが法律。ボクこそが世界のルールだ!」


リドル寮長の、あの状態はいったい……!?


リドル
「返事は『ハイ、リドル様』意外許さない!!ボクに逆らう奴はみんな首をはねてやる!アハハハハハ!!」


クロウリー
「ああ、なんてことだ!私がついていながら、生徒をオーバーブロットさせてしまうなんて!」


ユウ
「オーバーブロットってなんですか!?」


グリム
「アイツ、めちゃくちゃ邪悪な感じに変わっちまった!」


私は、黒いオーラを放つリドル寮長を見つめ、その背後に取り憑くバケモノに身震いした。


クロウリー
「オーバーブロットは、魔法士が一番避けねばならない状態です。彼は今、負のエネルギーに囚われて感情と魔力のコントロールを失っている」


グリム
「なんかよくわかんねぇんだゾ!?」


デュース
「僕もだ!」


デュースはこんな時でも素直だな!


ケイト
「あーもー!平たく言うと、闇堕ちバーサーカー状態ってこと!」


ユウ
「闇堕ちバーサーカー……」


ケイト先輩の喩えにツッコミたかったけど、要するに魔力を使い過ぎて暴走状態になったってことだろうと理解する。


まだ、よくわからないこともあるけど……今聞いてる時間は無いよね。


/ 333ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp