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貴方は月のように 〜イケメン戦国 明智光秀〜

第8章 謀反





その時、首筋を生温かい何かが這い、ハッとして喉に手をあてがう。

頬を伝ってしたたり落ちた自分の涙だった。



(さっき、光秀さんが触れようとしたのは……)



混乱の中、冷えていく涙を袖で拭う。


–––怖かった。でもそれ以上に悲しかった。


意地悪でも、厳しくても、武将として恐ろしい振る舞いをしても、最後の最後には私を助けてくれる、優しい人だと信じたかった。

恋人を亡くし、生きることに投げやりになっていた私を、生きるために前を向かせてくれた。

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