第5章 Aiba.
根拠もないのに守れるなんて言いきれる?
言葉じゃ簡単だけど、やっぱり。
でも、在り来たりな言葉かもしれないけれど
俺は思うんだ。
「俺は居なくならないよ。
手を伸ばせば手を繋ぐことが出来て
抱きしめたら抱きしめ返される、
そんな当たり前の距離で居たいから
イヤというまで傍に居るよ」
突き放されたら距離を置けばいい。
泣いてる時に頭を優しく撫でて、
「大丈夫大丈夫」と言える、
そんななんでもない2人で居たいんだ。
『…っ…』
「いいよ、喋れなくても。
どこにいても俺が助けてやるから」
独りぼっちじゃないよ。
いつだって傍に居ることを証明できるなら
きっとそれだけでいいなんて。
そんなの、綺麗事かな。
〈…(私達、バカっぷる)〉
(バカっぷる万歳だよ。)
〈…(恥ずかしいから外では大人しく…)〉
(えー、なんで?良いじゃん!)
〈……(だって…)〉
(ダメ…?)
〈…(ダメじゃない)〉
(わーい、俺、愛里ちゃんの分も
お酒、持ってくんね!)
「…ありがとう相葉くん。」