【金城剛士】あえてコトバにするなら【B-project】
第12章 絶頂エモーション・6
「おめでとぉーーーっ!!」
「ヒュー!!」
「幸せになーっ!」
たくさんの拍手と、ヤジが飛び交い、いつの間にか涙が止まっていた僕は、ライブのときみたいに、ふざけて「ありがとーっ!」とかやってた。
笑いながら隣の剛士を見ると、目を乱暴に擦っていて、めちゃくちゃ驚いた。ずっと一緒にいるけど、剛士が泣いてるのを見たことは、1度もなかったからだ。
「剛士、泣いてるの…?」
「うるせぇ。泣いてねえっ」
「うわーん!!ごうちーーん!」
「うおっ。」
「剛士、お前にも情があったとはね。」
悠太はギャン泣きしながら剛士にタックルした。
健十は剛士の顔を覗き込んで、からかっている。
「漣。悠太。ついでに剛士も。これからも、THRIVEとして、よろしくな。」
健十が、僕と剛士と、剛士にひっついてる悠太をぎゅっと抱き締めた。
いつの間にか、みんなが周りに来ていて、それぞれお祝いの言葉を贈ってくれた。
なんて幸せなんだろう。
僕は生まれて初めて、今死んでもいいと思えるくらいの、溢れるほどの幸せを掴んだ気がした。
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時はたち、怒涛の夏が過ぎ、あっという間に肌寒くなった。
僕達は、相変わらず仕事に明け暮れている。
澄空さんも、ずいぶん業界に慣れ、頼もしい限りだ。
夜叉丸さんは、忙しないみたいだけどたまに連絡をくれる。
声を聞いて他愛もない話をするだけだけど、関係は良好だ。
僕達はこれからも、B-projectとして進化し続ける。
支えてくれる大切な人達の笑顔をパワーに変えて、僕達は今日も歌う。
END
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応援ありがとうございました!!
長編はここで完結とさせていただきます。
この後のお話が上がりましたら番外編として追加します。
今後ともよろしくお願いします。