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【金城剛士】あえてコトバにするなら【B-project】

第9章 絶頂エモーション.3


「はぁあ〜〜?!倫毘沙の偽の恋人になるだって?」
「うん…倫毘沙にお願いされちゃって…ごめん。」
「あいつ…殺す。」
「ごうちん、落ち着いて!!」

THRIVEの部屋はカオスだ。
それもそのはず、僕は本当は女性の身体だからだ。倫毘沙はそれを承知の上で、こちらにお願いしているという訳だ。

「でも、僕、協力してあげたいんだっ。」

全員が反対意見だが、撮影の進捗も芳しくなく、僕の意思も固いことから、再撮影のある日までの3日限定で、恋人役を引き受けることにした。

「でも、嫌になったらちゃんと帰ってきてね?」

悠太は不安そうだ。

「まあ、俺達には止める権利もないからな。」

健十が剛士の方にちらと目をやった。

「…俺は賛成してねえ。だが多数決だ。仕方ねえから従う。」
「剛士、ありがとう!僕、ちゃんと全うしてくるよ。」
「はぁ……」

剛士は頭をガリガリと掻いた。

「じゃあ、しばらく僕抜きで仲良くやってね。今晩から向こうで過ごすから。」
「毎日電話するからねっ!」
「愛が重い!!」

僕は笑って部屋を後にした。恋人らしさをより感じられるように、僕と竜持が交換で、倫毘沙と僕は2人きりになる。悠太は竜持が来ることにとっても喜んでいた。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

「倫毘沙、アンディ。今日からお世話になります。」
「やあ、待ってたよ。マイスイートハニー。」

倫毘沙は僕の荷物をアンディに渡した後、膝まづいて僕の手の甲にキスをした。

「今から、俺たちは愛し合う恋人同士だ。漣、愛を知るため、俺に協力してくれてありがとう。」
「こちらこそ、よろしくな。」

倫毘沙は、僕に分厚いノートを見せた。所々に付箋が貼ってあり、読みこんであることが伺える。

「俺は愛を知るために、恋人同士がすることをたくさん調べていたんだ。これを色々実践してみようと思う。」
「う、うん。お手柔らかにね。」

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