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【金城剛士】あえてコトバにするなら【B-project】

第2章 鼓動アンビシャス.1


健十がニヤッと笑って、鏡を懐にしまった後、僕の頬を両手で包んだ。

「俺に見とれちゃったの?漣。」
「……」

いつものだる絡みだとおもってスルーする気でいると、横から剛士に腕を引かれ、剛士の胸の中にダイブした。

「こいつにそーゆー事すんの、辞めろ。」
「ヒュー。さすが、漣のナイト様だな。」
「そんなんじゃねえっ。気色悪い。」
「もー、2人ともー。喧嘩はダメだよー?」

口笛を吹いてからかう健十に剛士が噛み付いている。そして諌める悠太。いつものことだ。
僕は少し疲れたので、眠ってしまった。剛士の胸が暖かくて、安心して、気持ちよかった。

side THRIVE

「あーあ。寝ちゃったの?つまんない。」
「剛士。そこ代われ。」
「るっせぇ。」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

翌日、新曲のアレンジを聞いて剛士が切れていた。

「もっとLOUDな感じにしねえと。」
「このアレンジだとベースラインが全然聞こえないね。」

剛士と率直な感想を言い合う。

「始まった、2人の音楽バカ。」

社長に笑われた。

「来た曲をそのまま歌えば早いのに。」
「まあまあ。4人の曲なんだし、いい曲にしたいよねっ。」

早く終わらせたい健十を宥める悠太。
澄空さんはTHRIVEの独特な空気に戸惑っている。
結局、曲は社長がアレンジ変更をお願いしてくれることになり、僕達はマンションへ戻ったのだった。

「みなさん。お疲れ様です。明日、雑誌の撮影があります。」

僕達のマンションに来たA&Rさんに明日の撮影の話を聞いた。悠太と健十はページ数にガッカリする素振りを見せていたけど、仕事は仕事と割り切ってしっかりやる人たちだから特に心配はしていない。

「剛士、スタジオ行くの。僕も行く。」
「A&Rさん、ありがとう。明日よろしく。」

ギターを持って歩く剛士を追いかけて僕もスタジオに入った。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

side つばさ

「…はぁ…透さん、とってもお綺麗ですよね。いつも、見とれてしまいます。」
「つばさは漣のファンなんだ。妬けちゃうな。」
「漣ちゃんは美人さんだからねー。姫って呼ばれるのも頷けるよ。」
「本当ですね!!」
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