第34章 scene6:HIMEは君の中にずーっといるよ♡
どうしようかな…って、僕から連絡するべきなのかな…って、散々迷ったけど、やっぱり僕の方から電話するとかさ…、変じゃないかなって…
だって僕何も悪くないもん。
悪いのは、たかだかポストカード一枚に一喜一憂して、結果僕を蔑ろにする翔くんだもん。
僕は悪くない。
でも…
「死にそうな声って…、そんなに心配してた?」
松本さんの言ってたことが気になっちゃうのは、やっぱり僕が翔くんを好きだから…なんだよね?
「そりゃ…もうこの世の終わりみたいな感じではあったかな」
そうなんだ…?
そんなに僕のことを…
でもさ、だったらHIMEばっかじゃなくて、僕の方もちゃんと見てくれたって良いのに…、って思っちゃうのは僕が欲張りなの?
「どうする? 電話する?」
いつまで経ってもウジウジする僕を見かねてか、和が再度自分のスマホを差し出して来るけど、やっぱり受け取ることは出来なくて…
そしたら、それまで黙ってギョーザを焼いていた相葉さんが、焼きあがったギョーザを載せたお皿を手に、
「もうさ、いつまでもグジグジしてたってしょうがないからさ、呼んじゃわない?」
僕と和のお顔を交互に見た。
そしてお皿をテーブルの上にドンと置くと、ポケットから自分のスマホを取り出し、どこかに電話をかけ始めた。
「あ、もしもし櫻井くん? うん、そう相葉」
え、ちょっと待って?
僕まだ良いとも何とも言ってないんだけど?
なのに、
「うん、そうそう、ギョーザ焼きすぎちゃってさ(笑)」
僕のことなんてそっちのけで話はどんどん進んで…
「だからさ、食べに来ない? 丁度智も来てるしさ。うん、待ってるね♪」
僕のことなんてそっちのけで、勝手に話は決まってしまった。
ってゆーか、僕の意見は?