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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第24章 私達







12月



私の誕生日に彼は関西屈指の高級ホテルシェフを雇いパーティーを開いた

開催場所は自宅賃貸のアパート


お世辞にも綺麗だとは言えない生活感溢れる空間に突如見知らぬおじさんが三名も押し寄せた時はパニックだった


私は何も伝えられていなかったので滅茶苦茶ラフな格好………いやすっぴんに部屋着での参加となり、やはり何を仕出かすかわからないセレブだと冷や汗をかいた


やたらに高い人口密度と不釣り合いにも程がある絶品料理の数々

しかし彼はそんな事もお構い無しに私の反応をその黒々とした瞳で伺うものだから私はとにかく愉快に過ごす他無かった

異様過ぎる空間にはシェフ達の視線が刺さる


美味しい………本当に滅茶苦茶美味しいけれど食べ辛い…………っ



「い、いやぁ………こんな美味しいお肉は初めてですよぉー………」


「「「有難う御座います」」」


「良かったね、沙夜子。」


「あは、あはははは!!!」



「「「お誕生日おめでとうございます奥様」」」


「わ、わぁ~ありがとうございます…………」




こうして私は見知らぬおじさん三名と彼に見守られながらひとつ年を取った



彼からの贈り物はボディークリームとゆったりとしたワンピース


需要のわかる男イルミ=ゾルディック


しかし空気は読めないのだ





クリスマスには此方のクリスマス文化を教えた

彼の世界ではお盆的な要素が強い文化だったが此方日本では良い子にサンタさんがプレゼントを配ったり、とにかくカップルが無意味に盛り上がる日だと伝えれば

彼は真剣にサンタの侵入経路や方法等を考察した

よくわからないがイルミネーションを眺めながら私達はサンタさんの考察を永遠に続けて

最終的にめちゃくちゃ危ないおじいちゃんだと結論付けた



「………そう考えるとかなり怖いんですけど………」


「かなりの殺り手かもね。」





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