第4章 色の異なる目を持つ侍
「…ッ…痛い…ハハッ…ボロボロ」
「貴女何してるんですか?なんで僕なんかの為に庇ったりしたんですか?こうなるって分かっていたはずでしょ?」
「へへっ…だって…どうしても…弟に見えてさ…見てられなかったの。」
「僕は貴女の弟じゃないんですよ?」
「それは分かってるけど…イタッ…ほっとけなかったんだもん。」
「全く…あの人達はこんなんじゃすまないですよ。まだまだ続きます。」
「知ってる…大丈夫……よし、ちょっと裏の川に行って顔…洗ってくる…」
私は重くなった自分の体を引きずりながら
裏の川に行き傷の手当や、服を着替えた。
それから、昼ごはんの準備に戻った。
総司くんはこれを気に虐められずに
侍になるための鍛錬に仲間に入れて貰えたようだった。
私は、その日を境に暴力や、飯抜き
仕事の押し付けなどを受けた。
だけど、総司くんが、侍になるため鍛錬してる姿を見て傷の痛さや心の傷は吹き飛んだ。
「よかったね。総司くん…」