【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】
第15章 コナン=???
『…少しは落ち着いたか?』
「…っ……な、なんとか…」
突然涙を流し始めてしまったコナンに誰にもきっと彼の苦しみは理解できないだろうと思うも、少しでもその重しが軽くなればいいと小さな頭を撫で続けて数分。漸く落ち着きを取り戻した様子に安堵し、そういえばとキッチンへと向かって小さめの保冷剤をハンカチに包んで再び戻る。
『ほら、これで少し目元冷やしとけ。そのままにしてると腫れちまうからな』
「……ありが、と……」
『いいって。…まぁ何だ、今後誰かに話しを聞いてほしいって時は言えよな。いくらでも聞いてやっから……だからあんま無理すんなよ?』
「…悠さんって変な人だよな……(でもそんな貴方にすげえ救われた)」
『お前な…変って失礼だろ。ま、そんな軽口言えるようになったんならもう大丈夫か』
元気になった途端人を変な人呼ばわりするコナンに失礼すぎるだろと思うも、とりあえず本調子に戻ったことには良かったと笑みを浮かべてお菓子を食べる。
「はぁ…にしてもまさか悠さんにバレちまうとは…。前々から鋭い人だとは思ってたけどよ」
『(これが素か)…ま、俺の場合は結構特殊っつーか…な。第一、お前は俺の本職知ってんだ。これでフィフティフィフティ…だろ?』
「特殊?…まぁそれは一理あるけど……ん、コレ美味ッ!」
『はは、だろ?アイツの料理の腕はもはやプロ並みだ』
「あの人って一体何を目指してんだ…」
皿の上に乗っかってるお菓子を食べるコナン、もといい工藤新一…なんかややこしいな。とりあえず今はコナンでいいだろ。とにかく零の作ったお菓子を美味しそうに食べる姿を視界に入れながら色々話していくうちに意外と気が合う事が分かった。
「ずっと思ってたんだけどさ、悠さんと安室さんって大学時代からの付き合いって言ってたけどよ…それにしてはお互いの事分かりすぎるっていうか…もっと深い何かがあるんじゃって思うんだけど」
『?ああ、俺と透は幼稚園からの付き合いなんだよ。所謂幼馴染ってやつ。コナン…っていうか、工藤君と蘭ちゃんと一緒だ』
「新一でいい。って、幼馴染!?…それなら納得だな」
俺と零の関係性を聞いて驚きながらも妙に納得しているのを見ておそらく自身と彼女とを重ねたのだろう。