【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】
第5章 心休まる時間
肉じゃが以外にもサラダや具沢山の味噌汁、炊きたてのご飯に満たされていく腹に幼馴染の手料理はもちろんのこと日本食の素晴らしさを感じる。
そんな穏やかで心休まる食事に自然と箸も進むなか、「そういえば…」という零の呟きに動かしていた手を止め。
『?どうかしたか?』
「大した事じゃないんだが、お前が買ってきた野菜…どれも良い野菜だったなって」
『は?……ああ、それな。いや、俺が選んだわけじゃねえよ』
「??どういうことだ?」
『どの野菜が良いのか悩んでたら親切な人が教えてくれてな。おかげで助かったぜ』
「親切な人……その人って…『あ…』…ん?」
何気ない些細なことなのだろうが少し気になったと口にする相手にスーパーでの出来事を思い出す。
会ったばかりでまだよく分からないが悪い奴ではないだろう沖矢の姿を脳裏に浮かべつつ親切な人がと答え、それに対して続けて何かを言おうとしていた零の言葉を最後まで聞こうとしていたのだが視界に入ったものに思わず声を漏らして途中遮ってしまい。
『あ、いや。お前のココに……ほら、米が付いてた』
「……………………っっっっ!!!!!」
ごく自然に手を伸ばして目の前の相手の口端に付いていた米粒を取ってやるとそのまま普通に食べる自分にキョトンとした表情をしたのも一瞬で一気に赤く染まる顔。
そんな零の様子に不思議そうに首を傾げ。
『??零?』
「っ、おまッ…!く、口で言えばいいだろッ!!」
『なんだよ…せっかく取ってやったってのに。第一こんなの今更だろ?』
「今更って………はー……。絶対俺以外にはやるなよ」
『は?なん「いいから、やるなよ」………了解』
顔を赤くしたまま怒る零に人が親切心でやったものを、と不満げに言えば盛大に溜息を吐かれてしまい。
さらに続けてあまりにも凄みのある顔でいうものだから素直に頷くしかなかった。