【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】
第5章 心休まる時間
スーパーで沖矢と別れてから一直線に自身の住むマンションへと向かい、エントランスを抜けてエレベーターを乗り自宅へと続く扉の鍵を開けて中に入ると人の気配はなく、まだ来ていないのだろう幼馴染にとりあえず袋の中の物をとキッチンへ移動。
一人暮らしにしては少し大きいサイズの冷蔵庫の中へと食材をしまってからおそらく泊まっていくのだろう彼のことを考えて風呂場に足を進め、いつでも入れるようにと浴槽を綺麗にして暖かい湯を張る。
『そろそろ来る頃か……っと、ないすタイミング』
再びリビングに戻ってくるとタイミングよく室内に響いた来客を知らせる音に玄関へと向かって扉を開ければ昼過ぎに別れた降谷の姿を視界に入れて笑み浮かべ、同じように口元を緩ませる相手を扉を片手で押さえることで中に入るよう促す。
「お前の部屋に来るのも久しぶりか。ま、さすがに一ヶ月と二週間居なかっただけあって汚れてはいないな」
『お前…まだそれ根に持ってんのかよ…』
「まさか。この俺がそんなネチっこいことするわけないだろ」
『(……絶対根に持ってんな…こりゃ)…はあ、とりあえず先に風呂入ってこいよ。湯沸かしてっから』
リビングに入るなり周囲を見渡しながら耳にタコができるほど聞かされた言葉にこれは暫くの間言われ続けるだろうなと肩を竦め、先ほどまでポアロでバイトしていたので汗でも流してゆっくりしてこいと告げれば今更遠慮する仲でもないのでそれじゃ、と風呂場に向かった後ろ姿を見送った。