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【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】

第17章 悪夢の時間


俺や秀一が表に出るわけにはいかないのでコナンを安全な場所へと送り届けてから漸く収束を迎えることができた。



「…腕、大丈夫か?血が出てるぞ」



『?ああ、これぐらいどってこと…いッ!!』



「全然大丈夫じゃないだろ。ったく…無茶するんじゃない」



『お前が掴むからだろッ…っつー…』



「悠ッ!!!…っ、赤井ッ……」


救急車や警察が慌ただしく動き回っている光景を遠くから眺めていると色々あったせいですっかり忘れていた怪我をした腕を掴まれ痛みに表情を歪め、そんな俺に呆れつつも心配してくれているのだろう秀一の顔に苦笑いを返すしかできずにいたとき、俺の名を呼ぶ声と僅かに漏れる殺気にこれ以上の面倒事は勘弁してくれよと肩を竦める。


『ストーップ。今日はもう十分やり合っただろ。それとも…俺の長ーいお説教…聞きたいのか?ん?』


「「……悪い/すまない…」」


『分かればいいんだよ。ったく、そんなボロボロになってんのによく喧嘩する気になれるよな…』


さすがに観覧車の上で俺に言われたことが効いているようで素直に謝る二人にもう少し心に余裕をもってほしいものだと思いながらこの場にFBIが居たのでは後々面倒なことになるとのことで一足先に去っていく秀一の後ろ姿を見送り、その間ずっと黙ったままの零へと視線を向けると俯いているのか表情が分からずどうかしたのかと手を伸ばそうとすれば体ごと抱き締められたことに驚いた。


『!?…零?…どうかしたのか?』



「……あの時…悠が崩れた地面の下に落ちていくのが見えた瞬間…心臓が止まるかと思った…っ…』



『…零…』



体を抱き締めてくる手が震えてる事に気付くとかなり心配かけていたことが分かり申し訳ない気持ちになりつつも嬉しいと思ってしまい、躊躇せず零の背中へ腕を回して抱き締め返してやる。



「っ、良かった…悠が無事で…ッ!もう…大切な誰かを失うのは嫌なんだッ…」



『心配かけちまって悪かった。でも、俺は生きてる。こうしてお前の傍にちゃんと居るからよ』



「…っ…何処にも行くな…ッ、行かないでくれ…っ…」



こうなってしまっては暫くの間は離れそうにない事も知っているので、腕の中の幼馴染の髪を優しく撫でながら落ち着くのを待つことにした。




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