【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】
第17章 悪夢の時間
『何?観覧車?』
あの後秀一とは一旦別れ風見から逃亡犯である女を確保したとの連絡をもらうも、当の女は記憶喪失とのことで奪ったノックリストのありかは未だ不明ときたものだから苦々しい思いに舌打ちを溢していると再び振動する携帯。公衆電話と表記されているが誰かは分かり通話ボタンを押して数分。
「確信があるわけじゃないが…今はこの方法に賭けるしかない。風見には既に話してある」
『そうか。お前がそう言うなら俺は信じるまでだ。…それで、今から行くんだろ?東都水族館』
「ああ…。悠…お前は…『バカ言ってんじゃねーよ。俺がお前一人に全部背負わすと思ってんのか?』……ふっ、そうだな…お前は昔からそうだった。…力を貸してくれ、悠…」
『頼まれるまでもねえよ。…俺が行くまで絶対無茶すんじゃねーぞ』
電話越しではあるが幼馴染の声を聞けたことに安堵しながら通話を終了させ、おそらく組織の連中も東都水族館に向かっているだろうことを想定して自身も準備に取り掛かることにし、愛車のハーレイに乗ってやってきた東都水族館。ライフルバッグを肩に抱え足早に中に入ると走り去る小さな少年の姿に一瞬目を見開き、何故此処にコナン…いや、新一が居るのか。疑問はあるものの彼が意味もなくこの場に居るとは思えないので今は深く考えることをやめて彼の後を追うことにする。