【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】
第3章 ポアロの店員安室さん
『そういや降谷の姿がさっきから見えねえんだけど…アイツ、まさかサボってんじゃねえだろうな』
「降谷さんにかぎってそれはないですよ。…今日だとおそらくは……」
『????』
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「いらっしゃいませ!空いているお席にどうぞ」
カランっと扉のあく音が聞こえるとすぐさま笑顔を浮かべたまま顔を向け、そんな男の容姿と笑みに来店してきた二人組の女性が頬を赤く染めるのを見るも慣れているのか空いている座席に座るよう促す。
今日も賑わう店内は褐色の肌に明るい髪のイケメン、安室透を一目見ようと来た女性客で大半が埋められている。
そんな光景を視界に入れながら一人、また一人と対応をし続けて数時間。
…そろそろ落ち着く頃か…
ちらりと時計を見やれば混み合う時間も過ぎており店内も先ほどまでの賑わいが嘘のように落着きを取り戻している。
これなら休憩をいれても大丈夫そうかと判断して一緒に働いている女性へと顔を向けた。
「梓さん、だいぶ落ち着いてきましたので先に休憩に入ってくださってかまいませんよ」
「いいんですか?…たしかにさっきよりお客さんも少ないですし……それじゃあすみませんがお先に休憩入らせてもらいますね!」
もしまた混むようなら声をかけてください!との言葉に笑顔で頷き返す。
「…あいつ…ちゃんと食事してるだろうな………いや、してないか…」
洗い終えたお皿を拭きながらふと大量の書類を強制的に任せてきた悠の姿が脳裏にチラつき、一度集中しはじめると声をかけてもなかなか反応を示さない幼馴染にきっと昼食も摂らずに作業をしてるのだろうと困ったように苦笑いを浮かべ。
部下の風見に頼んでおけばよかったかと思い始めたその時、来店を知らせる音に一旦皿を拭く手を止めて顔を扉へと移せば今まさに考えていた相手の姿に大きく目を開く。
「いらっやいま………え……悠!?」
『よっ!お前がここでバイトしてるって聞いてよ。おもし……じゃなくて、腹減ってたんで寄ってみた』
店内のお客が少なくて良かったとおもわず出そうになった大きな声を無理やり飲み込み、何で此処に居るのだと口にしようとしたが後半の言葉に絶対面白がって来たに違いないと呆れると同時に、後で覚えてろよと公安のくせに口の軽い部下に向けて心の中で舌打ちをした。