【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】
第16章 偽りの仮面
『ここ、パッと見ただけじゃ分かりにくいが…昔、銃弾を受けてな』
…そう、組織の人間である男…ジンに…
「!?…ジン…」
『まだお前や零が組織に潜入する前の事だ。細かい事は話すと長くなっちまうんで省くが、罠に嵌められたと気づいた時には既に遅く…ま、結果このありさまだ。とはいってもただでやられたわけじゃねーよ。こっちも何発かお見舞いしてやったからな』
あの時のアイツの顔は今でも忘れられない。まるで大きな獲物でも見つけたような、そんなギラついた表情をしていた男の事を今でも時々思い出し、その度に完治したはずの傷が疼く。
「なるほど…そういう事だったのか」
『?何の事だ?』
「いや、俺が組織に潜入した時に風の噂で聞いたんだが…。あのジンが一度だけ深手を負った時があったという話を思い出した。…まさかその相手が君だったとはな」
まさかそんな噂をされているとはなと思いつつ脱いだ服を整えている俺を何故か残念そうに見てくる赤井。…何なんだ…。
『ま、何はともあれあんた「秀一」…は?』
「この姿の時は秀一、そう呼んでくれ」
『…(決定事項かよ)…まぁいいけど。昴が秀一だってことも分かったことだし、そろそろ帰るな』
気が付くと長い事お邪魔していたようでそろそろ帰ると告げれば送ると言われるも断り、玄関まで見送りにきた秀一に今日はまぁ楽しかったと伝えて家を出ようとした瞬間耳元で囁かれた言葉にポカンと間抜けな顔を晒してしまった。
惚れたのは狙撃技術だけではない
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おまけ
「これで心置きなく次から二人きりの時は素のままで居られる」
『いや、その変装ってそう簡単に出来るわけじゃねぇんだろ?そう毎回ソレを剥がすのはどうかと思うが…』
「確かに時間はかかるが、君と一緒に居る時ぐらい本来の姿でいさせてくれ」
『まぁ秀一がその方がいいっていうなら止めはしないけどよ』
「(どうせ口説くなら赤井秀一として…)俺自身を好きになってもらいたいからな…」
『??何か言ったか?』
「フッ、何でもないさ」