第23章 酒は詩を釣る針
身体中がジンジンする。
多幸感が全身を取り巻き、何もかも気怠い。
頭の中に蔓延する強烈な快感に、ほうっと息を吐いた。
永夢くんは、
「あぁ……ッ」
ピクッピクッと足先を揺すり絶頂の余韻に身を任せている。
わたしは腰を上げて、身体から永夢くんの自身を抜いた。
「あっ……」
永夢くんの融けた声に微笑する。
コンドームを見ると、たっぷりと精を放出されてぷくりと膨れていた。
引き結び、ゴミ箱に投げ入れる。
聖くんにちらっと目線を動かすと、
「あ……ぁ……」
何度絶頂を迎えたのか、多量の白濁液で下半身を濡らしている。
「……二人共、すっごく可愛かったですよ」
わたしがくすっと微笑むと、二人の自身がぴくんと嬉しそうに跳ねた。
✱
視聴覚室のドアを開ける。
「……どうやら、テレビを楽しんで貰えたみたいですね」
床に寝転がった時雨先生は四肢を拘束されたまま、
「はァ……ッ……」
欲情に身体を火照らせていた。
荒っぽい溜息を吐き、
「丸木戸……っ」
潤んだ目でわたしを呼ぶ。
わたしは薄く笑みを浮かべて、時雨先生の隣にしゃがみ込む。