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緑間のバスケ【黒子のバスケ】

第25章 情けない







『・・・・・。』


「・・・・・。」



ベットに座ったものの、結局何も出来ないオレは用もない携帯を眺める。花子は時折クスクスと肩を震わせながら漫画を読み続ける。


もちろん触れたい気持ちは変わらずあるが、やはりいざとなると拒絶されたらどうしようとマイナスな考えが頭をいっぱいにしてしまうのだ。


情けない、この一言に尽きる。
出直すべきかと考えたときだった、不意に花子に名前を呼ばれた。




「どうしたのだよ?」



『ここ。面白いから読んでみて。』




ニコニコしている花子が指さしたページを覗くように読む。そいつがどの松かオレには分からなかったが、とても下品なことをしていたのは分かった。




「ちっとも面白くないのだよ。」


『えー、面白いじゃん。・・・あ。』




気付くとオレたちはベットにうつ伏せに寝そべりながら、漫画を挟んでるとはいえとても近い距離にお互いの顔があった。花子の右肩とオレの左肩はもう既にくっついている。


その既成事実に恥ずかしくなったオレたちは目を逸らす。


そして急に頬を赤らめた花子はやっとこの状況に気付いたのか、少し慌てだす。



そう、その反応が普通だろう。恋人同士が同じ部屋にいて何もない方がおかしい。オマエはもう少し危機感を持つべきだ、と言いたいところだが、こんなチャンスを逃したくないのもまた事実で。




『・・・家帰って、寝よ・・かな。』



おそ松ちゃんを閉じて起き上がろうとした花子を阻止するようにオレは彼女の両肩を掴んだ。


びっくりしたのか目を丸くしている花子は両肩を抑えられながらオレに跨られた状態で、もう身動きは取れない。




『真ちゃん・・・?』



「花子、・・・シたい。」

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