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緑間のバスケ【黒子のバスケ】

第25章 情けない






「ほんとにいいんだな?」



オレの問いかけに花子は目をかたく閉じながら頷いた。


ベットの上で下着姿の花子を目の前に、仮にここで断られたとしても、この先の行為をオレは続ける。


要は冒頭の質問は建前なわけで、優しい男を演じているが実際のオレはもう余裕などなく、下半身は鞘を求めて熱帯びる。




『恥ずかしいからあまり見ないでね。』



「あぁ、分かった。」



分かってなどいないが、むしろガッツリ見ると思うが、ここもまた建前上返事をする。


寝転ぶ花子に覆い被さるように跨り、頬に触れながら口付けを落とすと花子から甘い吐息が漏れ始めた。



『・・っ、ん・・・、』



それから少ししてブラに手をかけようとしたとき、遠くから高尾の声が聞こえてきた。



「おーい、真ちゃんっ」



目の前の花子には聞こえていないのか、目を閉じたまま今しがたのキスで頬を赤らめていた。


・・・幻聴か?
こんないいムードのときになぜ高尾の声を思い出さなければならないのか、自分でも甚だ疑問だが気にせず行為を続ける。



「おーい、真ちゃん。・・真ちゃんってばっ!」



それでも聞こえ続ける声に、無視も出来ない。
イライラし出したころ、左肩に手を置かれる感触があり振り向くとそこには高尾がいた。




「高尾っ、なんでここにいるのだよ!」



びっくりして大きな声を出すと、高尾にはぁ?とさらに大きな声で笑われる。




「そんな寝ぼけるまで寝てたのかよ?」



「・・・寝ぼける・・?」



状況が飲み込めず当たりを見回してみると、バスに乗っていて、右隣には花子がオレに寄りかかりながら寝ていた。



「・・・なんだ、夢か。」


「どんな夢見てたか知らねぇけど、もうすぐ着くから山田もそろそろ起こしとけよ」


「あぁ。」




やっとしっかり目覚めたオレは4泊5日の合宿を終えたことを思い出した。



しかしさっきのが夢であると分かり、少し残念に思った。隣にスヤスヤ寝ている花子を見ると変な気を起こしてしまいそうで、そんな黒い欲求にフタをするように花子を起こした。




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