怖いのは苦手です【ONE PIECE】ドフラミンゴ夢
第2章 Who are you?
「フッフッフ……おい、お嬢ちゃんよォ…。テメェの事でわかること話してみな」
「私、は…」
喉に声が張り付く。
何を言えば良い?
こんな訳の分からない状況で、見知らぬ相手に、伝えるべきはなにか……
そんなこと分からなかったけど、このままではいけない事だけは分かった。
ここまで来たら、目の前の相手にとことん向き合うしかない。
「私は…・です。生まれも育ちも日本の東京。
どうして今ここにいるのかは分からないけれど、昨日は仕事先で同僚達と食事をしたあと、自宅への道を1人で歩いていました。
歩き慣れている道なので、迷うことも無いはずなのに、気付いたら見知らぬ道を歩いていて……少し酔っていたので、あんまりよく分かっていなかったけれど、視界が開けた場所に出たと思ったらあるはずのない海が見えたんです。
切り立った高台だったけれど、酔いも吹っ飛んでいたので、半信半疑でギリギリの手すりに捕まって、その景色を眺めていました。
それで………」
「フッフッフッフッフッ」
まだ話している途中だったが男が不敵すぎる笑い声を上げたことに驚き、外れていた視線を戻し黙った。