第1章 出会い
寺島『───なんでだよ...なんでだよ!なんでお前が...っ.....』
部員『いい加減にしろよ...俺はお前を裏切ったんだ....』
演劇部のみなさんはとても気合いが入っていた。さっきまでの雰囲気と全然違う...
寺島『どう...して....っ...』
───うわっ...寺島さん本当に泣きそう...目が潤んでる...
私はいつの間にか寺島さんに魅入っていた、手に持っている台本に一切目がいっていなかった。
───なんか、カッコいいな...演技している寺島さん、カッコいい...
...って!私はなにを考えてんだ!台本台本...
結局私は台本になんて集中できなくて...。今まで恋なんてしてこなかった私が今更男の子に恋心を抱くなんて...ありえないよ...
いや、恋なんてしてないよね!恋ってさ、もっとこう...心が苦しくて、辛くて...ってやつでしょ!?ほら違うよ恋じゃないよ!
◆
寺島「とりあえず、こんな感じ。今日はこれで終わりだけど、時間があったら家でもう一回台本読んできてほしいな。自分の台詞とかマーカーで印つけてみて。」
夏海「はい、わかりました。」
今日はこれで帰るのか。集中できなかったしな、台本読んでこなきゃ...