【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第59章 それは突然に
その夜は私の部屋に泊まることになった。
「靴って恋人にプレゼントしたら、ダメって知ってた?」
真剣に何を調べてるのかと思ってたんだけど。
「はい、知ってましたよ」
「どうして教えてくれなかったの?」
慌てる様子に口元が緩む。
笑っていると、そのまま膝の間に座らされた。
「ふふっ、迷信ですよ」
それでも、こちらを見た彼はむくれてるけど。
可愛い......。
「腕時計とキーリングは......」
「腕時計は男性から贈る意味は有名ですけど、逆はなんだろう?キーリングも......」
どんな意味なんだろう?
覗き込んでみると、
「『あなたの時間を束縛したい』『いつでも側に置いて大事にしてね』プレゼントの意味って、熱烈なんですね」
「好きなだけ束縛していいよ。一生大切にするから靴下をプレゼントしてね」
「靴下って、どういう意味......可愛い意味ですか?」
手軽だし他のものに添えてプレゼントとかもしそう。
『私を好きにして』
「もっと、可愛いイメージが......」
「マフラーでもいいよ『一晩共にしたい』」
ぐるんと身体を反転させられれば、膝に跨る体制にされた。
「あの......何してるんですか?」
「今も可愛いけど、更に可愛い姿にしようと思って」
「もしかしなくても......裸ですよね?」
その証拠に彼の手が服の裾から入ってくる。
「やっぱり欲しいな......ダメ?」
左手を取られて、その甲に口付けられた。
こちらを見上げる姿にドギマギする。
「だめでは、ないですけど......」
最近気づいたんだけど、私は......彼のお願いにめっぽう弱い!
「俺のここも温めてよ。可愛い、まだビシャビシャだね」
「んっ、だめ......」
擦り付けられた熱に身体が震えた。
「本当にダメ?」
ぴたりと彼の動きが止まる。
覗き込む表情に芽生える罪悪感。
「もうっ......分かって言ってますよね?だめじゃな、んっ......」
「前に俺は計算高いって言ったよね?靴の意味とは逆だよ。ずっと側に居てね......大好きだよ」
必死に私を求める姿。
激しく突き上げる愛しい熱に、
ただ、ただ、溺れていったーー。