【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第42章 キミとの出会いを運命に
「嘘をついた友人は沙知ちゃんかな?東京からわざわざ来てくれたんだね。なまえから恋人を紹介されるのは初めてだし......増長くん娘のことをお願いします」
やっぱり認めないよね?
でも......私も今までとは違う......!
「あれ?」
ええええっ!
「はい、ありがとうございます」
「この子は人前での言動からしっかりしているように見えるけど、深く知れば頼りないでしょう?その上細かいことを気にしてしまう性格なので心配で......頑固なのに涙脆かったり、正義感が強くて危なっかしい。しっかり見ていてやってください」
「ありがとうございます。どれも娘さんの魅力の一つだと思います。僕の全てで彼女を必ず守ります」
一体......何が起きてるの......?
「とにかく立ち話もなんだし上がりましょう。長々と玄関でごめんなさいね?」
「じゃ、じゃあ、入りましょうか?」
の、脳内処理が追いつかない!
「うん、お邪魔します」
食卓を囲みながら今晩の宿の話になった。
「ホテル出て来たのよね?泊まるとこ無いんじゃないの?」
母の目は何故か輝いているような......。
母は私を若くして産んでいて私より全然可愛らしい中身。
何でもしてあげたくなるような謎の魅力を兼ね備えている。
父は母にめっぽう弱い。
「いえ、僕はまたホテルに戻ればいいので......」
「泊まっていけばいいのに」
「お、お母さん!?」
凄い勢いでそちらにぐるんと顔を向けた。
お父さんからどう思われるか分からないし、何より彼が気まずい。
気を使ってゆっくり出来ないでしょ!
「泊まっていけばいい」
「お、お父さん!?」
また凄い勢いでそちらにぐるんと顔を......。
「ははっ!みょうじさんの動き面白いね......本当にお言葉に甘えさせてもらっていいんですか?」
「勿論よ。ねぇお父さん?」
「ああ、好きにしたらいいよ」
「みょうじさん?」
「あっ......はい!」
あの後は、彼と自分の部屋に居た。
普通に私の部屋に泊まらせるの!?
さすが、増長さん......。
あっという間に私の親の信用を得てしまったようだ。