【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第22章 Sweet Temptation
「だめです!」
「んっ!?」
慌ててその口を塞ぐ。
彼はびっくりしているみたいだ。
「ごめん......やり過ぎたよね」
終わった......。
本当に誰にもばれなくて良かった。
安心したら変な汗が出た。
本当に心臓に悪い。
増長さんはこちらをみて微笑んでいる。
衝撃的だったのは、右手を握られて囁かれた言葉。
「見られるかもってドキドキした?」
「えっ!?」
見られて良いことがあるわけない。
特に彼にはデメリットしかないと思うんだけど。
「意外とやらしいの?」
こちらの様子を伺う綺麗な瞳。
やっぱり。
「全然、反省してませんよね?」
私の顔は呆れていたと思うけど、増長さんはそんなこと全然気にしていないようだった。
強敵すぎる......。
その証拠に、顎を掴まれると再び顔が近づいてきて......
「もうだめです!」
慌てて顔を逸らした。
「ふふっ、すぐに誘惑されちゃうね」
「誘惑、してませんから!」
「無自覚だもんね......」
「え?」
やっと距離が離れると、ほっと息を吐いた。
「それにしてもリビング賑やかですね」
「このまま行ってみようか?」
上げられた右手は、繋がったままだった。
「離しますね」
素早くその手を解くと、なにやら見つめられている。
「どうかしましたか?」
「倫毘沙とは繋いでたのに......」
やきもち、焼いてるのかな?
「それは、北門さんと増長さんが手を繋げば解決しますよね!」
もっと、二人が仲良くなれたらいいな。
「それだけど......どうして、そうなるの?」
「え?」
どういうことだろう......。