【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第22章 Sweet Temptation
入ってこようとする舌を口を閉じて拒むけど、呆気なくこじ開けられる。
「あっ......ふっ......」
噛みつくようなキスに翻弄されると、器用にそれを絡め取られた。
舌も吐息も熱くて頭がクラクラする。
「あっ......だめ」
「ふふっ、可愛い」
「んっ......は......」
息ができない。
このままじゃ誰かに見つかるかもしれない。
リビングからは楽しそうな話し声が聞こえている。
もし......誰かが来たら?
「ふっ......やぁ」
何度も何度も歯列をなぞられてゾクゾクする。
ちゅっと音がしてそのまま唇が離れた。
「ふふっ、びっくりした?」
クスクス笑う彼は......絶対に反省していない。
「も......もう、知りません!」
「どう知らないの?怒っても可愛いだけだよ」
私の顔はむくれているだろうけど、こちらを見る彼は余裕の笑顔だ。
「ばれたら......とか思わないんですか?大変なことになりますよ」
「ばれてもいいよ。むしろ好都合かな」
「えっ......?」
どういうことだろう。
増長さんは私の心をお見通しだけど逆はさっぱりだ。
再び綺麗な顔が近づいてくる。
「待って......」
握られた手に思いっきり力を入れる。
でもそれは強く握られたままだ。
そのまま触れる唇。
ごめんなさい......!
気づけばそれを噛んでいた。
「もうっ、だめですって!」
彼はぽかんとしている。
「ごめんなさい。痛かったですか?」
傷になってたら......どうしよう!
そちらを見つめると目が合った。
「ぷっ......」
「え?」
「あはは!」
笑われた......?
「拒み方も可愛いね」
「はっ!?」
絶対にバカにされてる。
「つ、つばさちゃんにもこんな事してるんですか?愛染さん以上です!お口が寂しいなら飴あげますよ!」
「みょうじさんにしかしないよ。飴じゃ足りないかな?」
「え?それなら......チョコレート?」
「お菓子ばっかり......みょうじさんらしいね。もう一回しようか」
「だ、だめです。皆が近くに......」
「二人きりなら俺の好きにしていいの?」
再び唇が触れた。