【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第8章 想いはContraly
「そんな事が......」
もし、その発言を聞いていたら気付けた?でも野目さんがこの事を知ってるのにこの状況だ。
その事実が、何を示すかなんてすぐに......。
それでも隠そうとする暉くんに、次は野目さんに話が振られる。
「隠してもらうように頼んだのに悪いな。暉、話そう」
暉くんを誰より大切に思う彼が知っていてこの病状。決して軽い病気ではないという事に私は気づいてしまっている。
「...うっ......、ひっ...く......」
治らない病気だと思うと込み上げてくるものを我慢できなかった。
「なまえチャン、泣かないで?」
一番辛いはずの暉くんが私を気遣ってくれて、さらに涙が溢れ出す。予想通り......彼の病気は不治の病で身体に負担がかかり過ぎると
一気に病状が進行するらしい。皆は驚きを隠せないようだった。
ーー当たり前だよね。
大切な仲間が、笑顔の裏でこんなに大変な思いをしていたなんて。
知らなかった。
ううん、知ってても何もできない......自分が歯痒い。