【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第77章 To be happy
「それで......どういうこと?」
「いえ、私は何も......」
「はぁ......どうしてあんな危ないことしたの?あの握手会。俺のファンを集めたんだよね?」
「ええっ!?」
「ばれてるよ......ありがとう。おかげで記者会見をした気分になったよ」
ため息混じりに言うと予想通りに焦り出した。
「えっと、ごめんなさい!」
「いいよ。でも、ちゃんと話して」
「実は、例の加藤さんみたいな人がまた出てこないように『不満があるなら私に直接言ってもらえたら良いな〜』と思いまして......ご本人が登場するとは思っていなかったのでびっくりしましたね!あはは、あはは......」
「は?」
あからさまに不機嫌そうな顔をしたと思う。
その証拠にみょうじさんはビクビクしてるし。
「どうして一言も相談してくれなかったの?万が一のことがあったら......怪我させられたりしてたらどうするの?本当に......警戒心がなさすぎ!人を簡単に信用しすぎ!物凄く単純!」
「うっ!」
その言葉は、グサグサと彼女の心に突き刺さっただろう。
「ごめんなさい......」
その証拠にみょうじさんは、今にも泣き出しそうな顔をしていた。
「その顔はずるい。最後の仕事でこんなの益々好きになるし......こんなに夢中にさせて一体俺をどうしたいの?」
頬に口付けるとそのまま抱きしめる。
「どうしよう?」
真剣に悩み出すその様子に、口元が緩んだ。