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【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います

第77章 To be happy


思い切り頭を下げた。

「本当にごめんなさい!」

......どういうこと?


「本当にどうかしてました!あれからお話する機会もなかったのでずっと直接謝りたかったんです!本当に私はなんて事を......ごめんなさい!」

泣き出しそうな女性の手をみょうじさんが握る。


「『何とも思ってない』と言えば嘘になります。でもあの時の判断や起こった事全てに後悔したくない。あなたのことは恨んでいません。一からやり直してほしいんです。私も......いつか認めてもらえるように頑張るので見ていてください」

この言い方......まるであの時話してくれたーー


「はい......」

「私も伝えたい事があるんです。あの時の私はパニックで一人じゃ何も出来なかった。彼を助けてくれて本当に......本当にありがとうございました」

「とんでもないです。お話できて良かった......ありがとうございました」

頭を下げたみょうじさんに女性も深々と頭を下げる。
そして最後に一瞬目が合って、彼女は涙を流して去っていった。


「俺には内緒で何が目的なの?」

すぐに澄空さんが準備をしてくれて俺も同席することになった。
だって何かがおかしい。
その証拠に大半の人が彼女からではなく、先に俺から握手を求めるから。


「なんの話ですか?」

「正直に話してくれないの?」

笑顔を振りまきながらも小声で会話する俺達。
あくまでもみょうじさんは白を切るようだ。


「私、増長さんがデビューしたての頃から好きで......ずっと応援してきました!」

そんな中すごい勢いで手を握られた。
ショートカットで大人しそうな女性だけど気迫がすごい......。


昔の事を思うとファンがいる有り難みは言い表せなくて、応援してくれている人がいるから俺達はステージで輝ける。


「ありがとうございます」

本当にずっと応援してくれてたんだろうな。


「どうして、Mimiさんなんですか?」

「え?」

「キスハグで見ました。婚約してるんですよね?」

......そのことか。


「どうしてですか?どこが良かったんですか?」

その質問に辺りの空気が張り詰めるのが分かって、隣を見ればみょうじさんが何やらおろおろしている。


なるほど......そういう事か。
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