第9章 現世編(後編)
「男は狼とはよく言ったものですね。夜一さん、今日は一緒に寝て貰っても良いですか?」
「うむ、どこぞの男がいつ女子高生を襲いに来るか分かったものでは無いしのぅ。」
「ちょ、夜這いなんてしてませんって!!聞いてます!?」
身を寄せ合いコソコソと話すゆうりと四楓院へ必死で弁明しようとする浦原の声は2人の耳に届く事はなかった。
彼に背を向けたゆうりは、一護に出会ってから何処かざわめく胸に片手を宛て瞼を降ろす。
私は彼を知っている。絶対に。何処で会ったか、彼とどんな関係だったのか今は全く分からない。けれど、直感した。この出会いは私の未来を大きく変えるものになるだろう、と。
*