第5章 うなれ体育祭
爆豪君は左手での爆破を休めない、彼の手を跳ね除けたり空気砲(エアガン)で対処したりしてるが着々と限界が近づいてる。さっきより軋む音が大きくなってきた。
「もう許容量オーバーかよ!」
「まだに、決まってんでしょうが!」
爆豪君の額から落ちる汗で爆破を仕返したりしてる、が。コピーがオリジナルに勝ることはない。威力は爆豪君の方が高い。
「はぁ、ハァ、ッあ。」
呼吸をする、その動作が骨身に染みるとはこの事。少しでも気を抜けば今にでも痛みで膝が落ちそうだ。
「これで詰みだ。」
「なっ!?」
拘束している右手に左手を合わせ最大火力の構えを取る。彼の体力もずっと削っていたというのにまだそんな力を残していたの!?彼に合わせるように此方も両の手を構えて無効化をとる。
私と爆豪君を繋いでいたセメントは彼の爆破の熱に溶かされ、縛りが開放された。爆豪君の蓄えられた力に必死に対抗しても全てを無効化できずに攻撃の一部を浴びた。肩のジャージが焼け焦げてる。
更に、さっきの無効化で許容量メーターが振り切った。
「ここで爆豪、麗日戦で見せた大火力爆破!ま~た爆煙だよ。お~い、どうなってる?」
耳が遠くなっていく、それと同時に視界が歪んでいく。視界が悪いのは爆煙のせいなのか、それとも私の意識が遠のいていっているからか。膝が、笑ってる。
「あぁ、あああ、ッんぐ、はァッ!」
必死に足に力を入れる、きっとこの攻撃で爆豪君もどこかしらに支障きたしてるはずなんだ。
「...まだ、立ってんのかよ。原操。」
「私、は。負けない!私が№1ヒーローになる理由、私が失った世界を取り戻すため!こんな所で負けられない、んだ!!」
私は、私の信念を貫くだけ。