第2章 胸はずむ
体力テスト翌日の今日、ヒーロー基礎学というヒーロー科独自の授業科目があるらしく、なんと頼んでいたコスチュームがくるのだ!!
「ねぇねぇ、コスチューム楽しみじゃない?」
「透も思う?私も思う!超楽しみ!」
「奏ちゃんも?実は私もなんだ~。」
「早く着替えよーよ!」
やっぱりみんな楽しみな様で、更衣室に足早に向かう。合格が発表されたときに同封されていたコスチューム案。私はもちろんカッコイイ女と動きやすさ重視。個性の関係上絶対にしないといけないこともないし。
「ヤオモモも奏もめっちゃセクシーだね!」
「え、そう?こういう方が動きやすいしさ、なによりかっこよくない!?」
「私は個性の関係上、肌を出しておかないといけませんので。」
二人の言葉に首を傾げてから、うんうんと皆うなずく。まって私だけあんま理解されてない感じなの??
「ヤオモモは解るけど、アンタのそのひらひらで動きやすいってある?」
「ここまでスリッド入ってるしさ、服も窮屈じゃないし。」
「で、でも、その靴はね,....?」
皆の視線がいっせいに私の足元に集まる。動きやすいと称するには到底思えない靴らしい。
「まぁ、見ててって!これ優れものなんだからさ!」