第4章 涼太と引き離された日々
「悪いが荷物を改めさせてもらうぞ。」
「荷物は見ないでよ。」
俺は男の子の言うことを無視して荷物を改めるとクロロホルムと手錠が入っていた。
「これはクロロホルムと手錠だよな?これは何に使うつもりだったんだ?」
「あはは。バレちゃったから正直に話すけどさ。僕の目的は架音と黄瀬君を引き離すためだったんだよ。僕は架音、君の方に用があったんだよ。」
「はぁ。それってどう言う意味だ?」
「僕はずっと架音のことだけを見てた。でも、架音はいつだって黄瀬君と一緒に居て僕のことを無視してばかりだった。黄瀬君と別れたのを知って君に告白しようって思って君を学校で探したら君は黄瀬君を好きで居て屋上から飛び降りて入院しちゃった。」
「それが何だって言うんだよ。お前には俺が誰を好きでいようと関係ねぇだろう。」
「関係あるよ。だって、君は一生僕のもの。」
そう言うと男の子のは俺の怪我をしている足を蹴ってきた。
「痛っ・・・。」
「隙あり。」
男の子は俺から荷物を取り戻すと手早くクロロホルムを取りだしハンカチをクロロホルムで湿らせると痛みで動けない俺の口にハンカチを当ててきた。