第3章 歪み始めた心
俺は涼太に会いたくなくて学校を良く休むようになった。
「架音、朝ごはんが出来たから食べちゃいなさいね。母さんは仕事が残ってるからもう行くわね。」
「分かった・・・。気を付けて行ってな。母さんは逆恨みされてる可能性もあるんだからな。」
「そうね。それじゃあ行ってきます。」
そう言うと母さんは仕事に行ってしまった。
「はぁ。食欲ないのに朝から豪勢だな。弱気に勝てってトンカツなんだろうけどな。」
食欲はなかったけど俺は用意された朝食を残すことなく食べてから自分の部屋に戻った。
「・・・(涼太を女の子に渡しておけない・・・。涼太の瞳には俺だけが映ってれば良い。涼太の声は俺の名前を呼ぶためにだけある。涼太の手は俺を抱きしめるためだけにある。涼太の足は俺の元へ来るためにある。誰も来ない部屋に閉じ込めて俺だけのものにするんだ。)」
俺は学校を休んでいるので変装をして涼太を閉じ込められるような部屋がある廃墟を探した。
「・・・(なかなか廃墟ってないものなんだな。地下牢とか地下室のある廃墟が良いんだけどな。)」
そんなことで4時間くらい探してやっと地下室のある廃墟を見つけた。
「あはは。これであとは此処に涼太を閉じ込めれば涼太は俺だけのもの。」