第3章 愛運の結びまで
その顔を見て、秀吉も心配げに微笑んだが、その時ふっと思い出し、懐か小さな包みを取り出した。
そして、茉莉花の目の前に持っていき、
『ほら、手を出せ、茉莉花。』
『どうしたんです?』
と、小首を傾げ、手を出すと、包みごと掌に乗せられた。
『開けてみろ。』
『、、、、でも、、、、。』
『いいから、お前に渡そうと思って持ってきたんだ。
遠慮するな。』
『ありがとうございます。
では、遠慮なく、、、。』
と、言いながら、ガサゴソと包みを開けてみると、そこには可愛らしい和菓子がいくつか乗っていた。