第3章 愛運の結びまで
初めは、恥ずかしさから緊張していたが、適度な力加減で筋肉の緊張を揉みほぐされていくうちに、旅の疲れなのだろうか、強烈な眠気が茉莉花を襲ってきた。
必死に、眠らない様に意識を引っ張っていたが、睡魔には勝てず、すうーっと眠りに落ちた。
その様子を、盲目であるはずの按摩師はしっかり見ていた。
しばらく、按摩を続けていたが、茉莉花が深い眠りに落ち、一向に起きる気配もない為、
『、、、茉莉花様、、、、、。
茉莉花様、、、、。』
そう呼びかけたが、全く返事が帰ってこない。
すると、按摩師が一瞬のうちに指笛を鳴らせば襖が音も無く開き、男が数人足音を忍ばせて入ってきた。