• テキストサイズ

狼と紅い林檎《ジョジョの奇妙な冒険》

第1章 序章




「や、やめて。許して……」

「……」

そこは、イタリアのとある修道院。

真夜中にも関わらず、建物内の明かりはまだ灯っている。

礼拝堂にて、シスターと“もう一人”が、向かい合っていた。

「ど、どうして、こんなことを…?」

「どの口が言っている?自分達の利益のためだけに、その汚ない手で罪の無い命を奪ってきたんだろう」

銃口を向けて、しっかりとハンマーを引く。

もう一方の手で、自分の胸に手を置く。

「確かにアンタを殺したところで、この怒りは収まらない。でも、
・・・・・・・・・・・
ここでアンタを見逃せば、
・・・・・・・・・・・・・・・
それ以上の怒りが湧いてくるんだ」


躊躇いや迷いなど一切なかった。

唯一、不安なのは、これから起こりうる騒動のこと。

恐らく、イタリア全土を巻き込みかねない事件になりうるだろうから。


ダァァンッ!

銃声とともに、白い礼拝堂に生々しい赤色が入り飛び散った。

その真ん中でたった今死体になったシスターに植物を添える。

それは、トリカブトの花だった。

花言葉は、「復讐」「人間嫌い」


“……いいか?___。アンタはここにはいなかった。何も見なかった。ずっと部屋にいた。今夜起きたことは、全部、忘れるんだ”

証拠品になる銃を手元にしまい、迫り来るであろう刺客に臨もうと、思い起こす。

もう後戻りはできない。

守り切るには、進むしかない。

どんな荊の道だろうと、死んだ方がマシなくらいの苦痛が襲ってこようとも。

全ては、交わした“約束”のため……

(もう…やるしかない……)


“ソイツ”は、人間であって人間ではなかった。

生まれ持ってしまった“ある特性”により、人間の醜さに翻弄され、己が人間であることさえも忌み嫌っていた。

彼らに出会うまでは……

/ 18ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp