第6章 想起4
暗黒武術会にて
「あ~!雪菜ちゃんだね!」
「アナタは?」
優愛が笑顔を向け雪菜に話し掛ける。
「あぁゴメンね!私は優愛。飛影とはその…友達で…」
「飛影さん?あの和真さんのお仲間の…」
「そう!その飛影さんの友達です!」
にっこり笑う優愛
だがすぐ暗い顔をした。
「ごめんね雪菜ちゃん…私、雪菜ちゃん攫われて人間から酷い目に遭っているの知ってて何も助けに…力になれなかったんだ…」
「!そんな気にしないで下さい優愛さん」
「優しいね…ホント瞳の色とかそっくりで…」
「え?」
「あーー何でもないよ!よろしくね!」
「はい!」
「そうだ雪菜ちゃんに会ったら渡そうと思ってたんだけど」
優愛はポーチの中を探ると取り出し、雪菜の手首に巻き付ける。
「あの、これは?」
不思議そうに見つめている。
初めて見た飛影と同じ目をしていると内心笑う優愛。
「ミサンガっていうんだよ!雪菜ちゃんがこれから幸せでいられるように願いと約束を込めて水色だよ」
「ありがとうございます、こんなアクセサリー貰ったのは初めてで…嬉しいです」
雪菜は本当に嬉しそうだ。
その後二人は談笑したり飛影達の闘いを一緒に見守る。
無事暗黒武術会が終わり首縊島を出発するとき
女性陣といた。
ふと雪菜に声を掛けられる。
「優愛さん」
「何?」
「優愛さんと飛影さん…何か普通のお友達同士には見えないです、何か温かい絆が見える気がします。よくわからないんですが…」
「そ、そうかな?」
「飛影さんは、とても貴方を大切にしているように見えますよ」
「ありがとう雪菜ちゃん…」
お互い微笑み合う。
「あたしも飛影は優愛ちゃんのこと好きだと思うよ!」
「ぼたんちゃん!」
他の女性陣もそう見えると賛同していた。
優愛は照れ笑いして幸せを噛み締めるのだった。