第5章 想起3
優愛が止めに入ろうとするとぼたんが
「あんたが来ないと幽助が殺されちゃうかもしれないんだよ!」
それに対して飛影は憤慨する。
「頭にくる野郎だぜ、生死を懸けた闘いの後にあっさり捕まる様な大マヌケの面倒見ていられるか」
「飛影!それは酷いよ!!」
怨嗟を吐き出す飛影に優愛は我慢ならなかった。
「その生死を懸けた闘いの仲間を見殺しにするなんて!行かなきゃダメだよ。私、やだよ…そんな飛影は…」
しゅんとする優愛を見て少し心が揺らぐ。
「愛しい優愛ちゃんもこう言ってるじゃねぇか飛影よぉ」
「貴様…」
茶々入れる桑原を睨む。
それをよそに蔵馬は説得を試みる。
「敵の力が全く未知のものだったら?俺もさっき聞いたんだが最近人間の中に妙な力を持った者が現れ始めているらしい」
「幽助はその人間に捕まったというのか」
心配そうに優愛が見る。
優愛と目が合った飛影は、ため息を吐く。
「これっきりだからな」
「飛影!!」
優愛は喜ぶと思わず抱き着く。
「!!よせ!離れろ!」
さっきはキスまでしようとしてたのに流石に彼らの前じゃ恥ずかしいのか頬を染め慌てて離れようとした。
「見せつけてくれるねぇ」
「うるさい!急いでるんだろ行くぞ!」
揶揄う桑原達を怒鳴りつけさっさと外へ行ってしまった。
私も、と優愛は飛影達と行こうとしたが
さっきの約束を思い出し信じて飛影を待つことにした。