第22章 賑やかな夕餉
三日月「ほう…ならば主、俺にも頼む。何なら口移しで飲ませてくれても構わないぞ?」
主「あはは…おじいちゃんってば、御猪口からの飲み方まで分からなくなっちゃったのかなぁ?なら、水差しにでも淹れてあげようか?」
三日月「ははっ、いいや。俺は主のその愛い口から飲みたいと言ったのだ」
私の憎まれ口にも平然と笑って見せる三日月に、大きな溜め息が零れる。
主「はぁーーー…私は三日月ほど大人じゃないので、手加減プリーズ」
三日月「ぷりーず、ほう…どういう意味だ?俺が欲しくなった、と?」
そう言うと三日月は、するりと腰に腕を回して私を抱き寄せた。
顔を近付けて来る三日月の瞳が、妖しく光る。
主「わーわー!意味分かってるじゃんか!!三日月じゃなくて、手加減をプリーズぅぅぅ!!」
私は近付いて来る三日月の顔を手で押し返し、防御する。
ふと見れば、向かいの席で小夜が手招きしていた。
主「はい!おじいちゃん組終わり!!」
私は三日月の腕をすり抜け、小夜の元へと向かった。
鶯丸「おじいちゃん組、とやらには…俺も入っているのか?」
小狐丸「な…まさか私もですか!?」
次郎「あ、アタシは違うわよぉ?全く…とんだとばっちりじゃないか」
太郎「主様からすれば、私達刀剣皆…爺では?」
爺組「………………」
三日月「はっはっは」
太郎太刀がさらっと言った一言に、爺組と呼ばれた面々が凍り付いたのは…言う迄も無い。