第14章 新しい家族
鶯丸「…変わった娘だ。此処に来た限り、俺も尽力しよう。何かあれば頼っても構わないぞ…主」
小狐丸「ぬし様のお役に立てるならば、何なりと…」
宗三「まあ、お小夜が暮らしやすい様…手は貸して差し上げます」
江雪「和睦…ですね」
小夜「僕も…手伝います。主様のお力に、なりたいです」
愛染「おう、俺に出来る事なら任せとけ!」
明石「せやなぁ、主はんの夜のお供なんて…させて貰いたいもんですなぁ」
三日月「はっはっは、じじいでも役に立つ事があるかも知れん」
うんうんうん、皆優し…ん?
後半何て言った?
三日月のじじい発言は…刀剣故の歴史もあるんだろうから仕方無いとして。
問題はコイツだ…。
主「……む」
国行の腕をぎゅっと抓る。
明石「あ…いたたたたっ!な、そないに照れはらへんでも…」
主「…むー」
更にぎゅっと抓る。
明石「いっ!?」
蛍丸「国行が悪いね」
愛染「はあ…ごめんな主さん。国行がこんな節操無しだなんて思っても無かったんだ」
三日月「ふっ、若いな。だが分からんでも無いぞ?惚れた女には、手を出したくなるものだからな…」
主「ひゃっ!?」
国俊の言葉に深く溜め息を吐いていれば、不意に三日月に腰を抱かれた。
それだけなら未しも、平然と尻を撫でてくる三日月。
私はその手を両手で握り、笑顔で眉をぴくぴくとさせながら口を開いた。
主「あはは、おじいちゃんってばぁ…ボケちゃって手の置き場所忘れちゃったのかなぁぁぁ?」
加州「もう…主は俺のだって言ってるのにぃ」
不貞腐れた様に唇を尖らせる加州を、私は抱き締めた。