第25章 キス…した、い。
「あっ…」
感じた事ない感覚に、その質量にエリナは眉根を寄せ耐える。
「…力抜けって言ったろ」
「むっ、無理…だよ」
目をぎゅっと瞑って、迫り来るそれを必死に受け入れるエリナ。
「んん…っ」
ゆっくりゆっくり。
ローは極力優しく、丁寧に、腰を進めた。
「キツイな…痛くねぇか?」
その締め付ける感触に今すぐにでも腰を打ち付けたい衝動をぐっと抑え、エリナを気遣うロー。
「ぅん…」
辛そうながらも笑みを乗せるエリナを見てローも僅かに笑った。
「いい子だな…動くぞ」
「はっ、あっ…!」
指で攻められた時とは比べものにならないくらい奥まで突くそれにエリナは背中を仰け反らせた。
だんだんと鈍痛が想像も出来ない快感に変わる。
「あっあっあっ!あああ!」
その律動が早くなると同時に大きく漏れるエリナの声。
「…まいったな…スゲぇよお前ん中」
苦しそうに眉根を寄せるロー。
額には汗が滲んでいた。
「あっあっ…ああっ!」
声が止まらなくて。
目はトロンと、焦点が合わなくて。
頭は真っ白で、もう恥ずかしさとか理性とかどうでも良かった。
ただローを感じていたかった。
「あああ…ロー…っ」
必死にローにしがみつく。
それに気づいてローは満足そうに笑って、キスを落とす。
「ふ…っ…ん…ふぁっ」
名残り惜しいようにどちらともつかない唾が、二人の間を繋ぐ。
ローも呼吸が乱れ息は熱く、瞳は潤んでいた。
獣のようなその妖艶な姿にエリナは息を飲む。
「く…エリナ…」
「ああっ」
ギリギリまで引き、深く突く。
繰り返されるそれは、だんだんと悦楽に変わりエリナの体に得体の知れない何かが襲いかかる。
「あああ!ろぉ…なん、か…おかしぃ…!」
「いいよ…イけ」
その言葉を合図に、ローは更に打ち付ける腰を速める。
背中に回るエリナの腕に強く力が込もった。