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最愛 【黒子のバスケ】

第4章 揺れる心


「わ!エビいっぱいあるー」

「分かってる分かってる。もうエビは全種類ね。お寿司もツマミもエビは全種類」

「えへへ。美緒ありがと」


さつきと美緒とはよくご飯に行くから、あたしがエビ大好きってことをちゃんと分かっててくれて、いつもメニューを見てはエビの入ってるものを頼んでくれる。

今が旬のお魚は別のメニュー表にまとめられていて、金目鯛の炙りと芽ネギの握りが凄く美味しそう。


それぞれに好みのものをオーダーして、ウニが苦手って言ってたさつきも炙りウニだけは美味しいって食べてた。

「あれ、そういえば黒子くんは?」

「テツくん今日の夕方からモロッコなの」

「「モロッコ?!」」

黒子くんは美容商材を扱う外資系企業の部長さん。
美緒とさつきとは同業者で取引もあるみたい。

世界各地に出張があるとは聞いていたけど、モロッコとは……
ほんと世界中行くんだなぁって思いながら手元のグラスを口につけると、いつの間にか中身がなくなっていて、メニューで自分のを選んでからみんなのグラスを見渡すと、青峰さんのももうすぐ終わりそうになっている


「青峰さん、なにか飲みますか?」

「あ、わり。黒須は?」

「そば茶にします」

「氷は?」

「なしがいいです」

メニューを渡すと青峰さんがそれを受け取って見てから、あたしの分も一緒にオーダーしてくれた。

「ありがとうございます」

氷いるか聞いてくれたのがなんだかすごく嬉しくて、でも恥ずかしくて顔を見れなくて、隣の美緒にくっついて誤魔化した。


「なにー?今日は酔ったの?」

「呑んでない。えびちょうだい」

呑んでも全然酔ってない美緒に向かって口を開けると、エビのお刺身にレモンを絞ってを口に入れてくれた。


「おいしー!」

「えび食べてる時のみさきって最高に可愛い」

「ねぇ分かる!どんどん食べさせたくなるよね」

エビなら本当にいくらでも食べられる。

正面にいる青峰さんと目が合うのが恥ずかしくて、ちょこちょこ横をむくと、さつきも美緒もたくさんエビを食べさせてくれた。











美緒のおすすめのお寿司屋さんは何でもおいしくて、お寿司、お魚、貝、天ぷらなどを一通り楽しんでからお店を出た。
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