第4章 揺れる心
「わ、本物……背たか…」
美緒は黄瀬君なんていう超有名人の彼氏がいるのに大我を見て目を丸くしている。
身長だって黄瀬君とそんなに変わらないけどな…
「この子が美緒」
「よう。いつもみさきが世話になってるみたいで」
美緒の事は大我に何度も話してたから、紹介すると保護者みたいなことを言われた
「あ、初めまして。進藤美緒です。こちらこそいつもお世話になってます」
ねぇ、ここ会社じゃないよ…って思って笑ってたけど、リビングに入って食事の途中だったことを思い出した
「俺が片付けるから用意しろ。ほんとしっかりしろよ」
「悪いんだけど…」
「お茶だろ。出しとくからマジで早く用意しろ」
大我にも呆れられて自分の部屋に入って大急ぎで用意を始めた
もー…約束忘れるなんて最低
ちょー自己嫌悪…
軽くメイクをしてデニムと白いTシャツに着替えながらシューズクローゼットからヒールを選んで隣の棚からバッグを選んで、その間20分
過去最速
「お待たせっ!」
「「はっや‼」」
「そんな急がなくていいのに」
すごく急いで息が切れ気味のあたしに大我が紅茶をくれて、美緒が座れるようにスペースを開けてくれた。
そして、大我が私とさつきと美緒をぐるりと見て一言
「お前、色気なさすぎ」
「色気で勝負してないからいいの!」
「負け戦はしねぇってことな」
ちょームカつくんですけど…
「もう出かけるから!」
「おぉ。楽しんで来い」