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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


黒須のチェックインの為にラウンジに入ると、また突然英語になってて、今度は俺も英語で返すと誤魔化してんのか笑ってる。


珍しく紅茶以外をオーダーした黒須は、ドリンクが来るとピンクとオレンジがグラデーションになった液体を見てキラキラ目を輝かせてた。

「すごい綺麗ー。しかもサクランボついてるの嬉しい」

にっこにこしてマドラーで色を混ぜて、小さい声で喜んでてすげぇ可愛い



小さく口を開けた黒須がサクランボを口に入れたのを見てさつきを思い出した。

「そーいや、昔さつきがよくその茎を舌で結んでた」

「今もやってる」

あいつは昔からサクランボを食うと必ず舌で茎を結んで得意げに見せてきた。
あれができるとキスがうまいっつーのは日本では割と有名だったけど、こっちじゃそんな事誰も言ってねぇ

「黒須もできんの?」

「うん。あたしベロが人より長いし器用なの」


笑ってっけど…


普通にエロい


黒須は全然そんな気ねぇだろうけど舌が長くて器用とかエロいだろ

どう器用なんだよ…

「ほかに何できんの?」

「結んだのを解けるし、結んだののわっこになってるとこにもう1本茎通して結ぶとか、ベロでハート形も作れるし三つ葉のクローバーみたいなのもできるよ」



すげぇ…
それは器用だわ




『大変お待たせいたしました』


黒須の器用な舌でサクランボの茎を結ばせようと思ったとこにコンシェルジュがきちまって、話が中断したけどいなくなったらやらせようと狙ってた。






『これも…』

『はい。おさげいたします』


おい‼‼

ヤメロ‼持っていくな!


なんて言えねぇ


相変わらず流暢な英語で種と茎の入った小皿を黒須が下げさせたせいで俺の目論見は叶わなかった。




クッソ…失敗した。


こんなことなら日本語のコンシェルジュを待ってりゃよかったぜ…






「ねぇねぇ、このクロワッサンすっごく美味しいね」

「あぁ」






やっぱ、そうでもねぇわ。

こんな可愛い顔してくれんなら一緒にいれるだけで大成功だな
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