第7章 近づく距離
ずっと大我に聞きたいことがあった。
大我の意見が全部の男の人に共通するなんて思ってないけど大我はどう思ってるのか聞きたかった。
「あのさ…聞いてもいい?答えたくなければ答えなくていいから」
「ん?」
「もし、大我を好きになった子が……あたしみたいな事されてたって知ったら嫌いになっちゃう?」
「は?んな訳ねーだろ。そいつに何の非もねぇのに心変わりなんかしねぇな」
大我はあの事があったときあたしを全く責めなかった。
確実にあたしにも非があるのにそれを言うと大我は強く否定した。
だからのどまで出掛かった「あたしにも非があるじゃん」って言葉は飲み込むしかなかった。
「じゃあさ、その事隠されてて、後から知ったら……怒る?」
「怒れねーし怒りも感じねぇ。そういう事って、しんどい思いしてやっとの思いで話すんだと思う。少しでもそいつが苦しいことから解放されればいいし、自分がその助けになれるならなってやりたいと思う。怒るなんて、できる訳ねぇだろ」
「大我ってさ、優しいよね」
大我は優しい
優しい人はこの世の中にたくさんいるかもしれないけど、その裏には計算が隠されてることだってある。
だけど大我はそういう計算とかずるさとかが全くない。
どんなことがあっても大我の優しさは変わらなかった。
「は?急になんだよ?」
「だってさ、あたしの事全部知ってるのにずっと変わらないでいてくれるじゃん」
「バカ言ってんな。幼馴染なんだから何があっても変わらねぇよ。親以外ならお前のこと1番分かってるつもりだ」
「そうだね」
むしろママとかパパよりもあたしを分かってる気がする。
親には言えなくても大我には言えちゃうことっていっぱいあるから。
青峰君のことだってそう。
パパたちには言うつもりないけど大我には話しちゃうもん。
「戻るぞ。疲れた」
「バスケ選手なのに、なんで歩いただけで疲れるの?」
「砂浜はトレーニングなんだよ」
何そのもっともらしい理由
でも今日はあたしも疲れた
「じゃあ戻る」
「おー」